8月3日の話。
いや、その前からの話。
このアパートに来た直後から夜中のキッチンの様子がおかしい。
モモ(柴9歳♀美形)も何やらの気配を察知して落ち着かない。
足音らしき物音もする。
テーブルに放置してあったパンの袋に穴が開いて中身がえぐられている。
クラッカーも引っ張り出されて空き袋が散乱してる。
黒いゴマ粒のような柔らかいカンジのなにかも散乱してる。
3日目くらいにはチラっと姿も見えたり。
なんか聞いたところ、積極的に退治はできないらしい。
殺鼠剤を撒いたりしちゃいけない、らしい。
ネズミ捕りみたいもんも売ってない、ようだ。
そーいえば蚊もいっぱい出るのに蚊取り線香の類は見当たらない。
生かさず殺さず折り合いをつけて共存の道筋を探る、
それが寛容と受忍の街アムステルダムの歴史。
ネズミそのものはとても小さく、
また人間にさほど追われてないからか、動きも鈍い。
テーブルの上に2匹いるのを見つけて近寄ると、
一匹はボテっと床に落ちてから、左右を見回して考えてから逃げる。
もう一匹はテーブルの上でこっちを注目したまま立ちすくむ。
なんとかして捕獲できないもんか、とか思って、
スーパーの袋持って追っかけまわしてみたり。
アムステルダム市の家庭ゴミは、紙類とデポジットの無いビン類は専用の収集所へ、
その他のゴミは特に分別することなく黒いゴミ袋で出せる、はず。
うちではキッチンの外のバルコニーにマンガに出てきそうなブリキのゴミ缶があって、
ゴミ袋をかぶせてある。
そこに生ゴミでもプラスチックゴミでも落花生の殻でもポンポン放り込んじゃう。
東京とは逆に、ゴミは夜のうちに出さなきゃなんない、らしい。
この辺は月曜と木曜の夜8時以降に通りにゴミを出していいことになってるので、
2日の木曜日の晩に袋ごと引っこ抜いて通りの街灯の下に出す。
空になったゴミ缶の底には古い汚れた新聞紙が敷いてあって、
取替えもせずその上に新しいゴミ袋をかぶせようとしましたよ3日の朝。
そしたら何やら動くんですね、底の古新聞紙が。
ネズミ(小)発見。
とりあえずゴミ缶の蓋を閉めてみる。
あー蓋ついてたんだ、閉じたことなかったよ。
で、ネズミ用のケージを買いに外出。
近所の商店街には役に立ちそうなものが見当たらない。
荒物系雑貨チェーンBlockersでアクリルの大きな花瓶が3ユーロ前後で売ってたけど、
ちょっとイメージと違う。
んでちょうど来たバスに乗って、ってもバス停3つ分くらいだけど
Haarlemmerdijk の先週モモ(柴9歳秀)のシャンプー買ったペットショップへ。
ちょうどあった9.95ユーロの水槽型ケージがちょうどよさげだったので調達、
バス待つの面倒なんで帰りは歩き。
で買ったケージとバルコニーのゴミ缶をトイレに持ち込み、
この逃げ場の無い密室で移送作業。
逆さにして揺さぶっても古新聞にしがみついて落ちてこないので、
古新聞ごとつまみ上げて振り落とすように無事移送完了。
あとは引き裂いたトイレットペーパーとか水皿とかを設置。
ちょうど午後からこの部屋の家主であるAbma氏と、
その友人であり前回アパートを貸してくれた初老の生物学者Albert氏が来ることになってた。
Albert先生、ちょっと興味深そうに喜ぶ。(※下の写真はAlbert氏にあらず)
それより喜んだのはモモ(柴♀9歳ツンデレ)でした。
もー離れません。
ネズミがちょっと身動きしただけで飛び跳ねて逆側に回って覗き込んだり、
透けて見えやしないかとテーブルの裏から見上げてみたり。
それまでもネズミの気配がするたびに飛び出して行ってキッチンを嗅ぎ回ったり、
オーディオラック(その下がネズミの出入り口になってるらしい)を点検したり、
外出からの帰宅後も、まずすることはネズミの通りそうなとこチェックだし。
それが目の前に現物があらわれたもんで、もーお祭り状態ですよ。
調子に乗りすぎてテーブルの上からケージごとはたき落としちゃって叱られてみたり。
で、その時もネズミはひっくり返った皿の水でずぶ濡れになってチリ紙にくるまれたまま、
空いた蓋から逃げ出そうともせずに、状況をゆっくり見回してましたけどね。
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