さてケンイチ・ゼニムラですっかり無用に長々引っ掛かってしまいました。
とにかく彼が率いる「フレスノ野球団」が昭和2年に来日した時、立教籠球部に対してエール交換として歌ってくれた"St.Paul's will shine tonight"、普段Fresnoと歌ってたとこをリッキョーに置き換え、後にそれがSt.Paul'sに変化した訳で、すなわち原曲は"Fresno will shine tonight" って曲だったのでした、って簡単に話は終わらせない。
ホントのタイトルは"Our boys will shine tonight"って言うんです。
少なくとも南北戦争時代には歌われていたらしい作詞作曲者不詳、いわゆるTrad.扱いの古い曲です。
著作権消滅してます、ってか元々権利者いません。
従って立教にも天理にも遠慮は要らない、どこでも好きなように使っていいんです。
歌詞なんぞを。
Our boys
will shine tonight,
our boys
will shine,
Our boys
will shine tonight,
our boys
will shine,
Our boys
will shine tonight,
our boys
will shine,
When the sun goes down and the moon comes up, our boys will shine.
いろいろバリエーションもあるようですが、一応これが正調かと。
で、この"Our boys"の部分をそれぞれ自分とこに置き換えて歌う、アレと一緒ですね、「私を野球に連れてって "Take Me Out to the Ball Game"」の歌詞の"home team"の部分をそれぞれのチーム、YankeesとかMarinersとかに置き換えて絶叫する、あれと一緒。
全米あちこちどこでも使ってるFight Song(応援歌)のスタンダードナンバーです。
例えばこれはテキサス州、Richardson High School、バスケットの試合後のやつ。
1分30秒のあたりからやにわに始まる
リーハイ大学の"Lehigh will shine tonight"
上記リーハイの何故かもろ肌脱いで独唱してる親父バージョン
で、この"Our boys will shine tonight"ですが、
作者不詳のいわゆるTrad.印なので自曲に取り入れた人もいる、
といってもそれ自体たいへん古い話。
もう一丁。Dukes of Dixieland版。
Kerry Mills の At A Georgia Camp-Meetingという曲ですが、聴き比べると確かに"Our boys will shine tonight"が入ってる。
このケリー・ミルズという人、日本でもサトウハチローが詞をつけた「赤い翼」なんて曲が知られてるかと思いますが、ぼくが知ってるんだからみんな知ってるはずですよね、ヤマケー。
ニューヨークのいわゆる"ティンパンアレー"の始祖の一人。
この曲書いたのが1895年くらいらしいですから、その頃には既にスタンダードになっていた、んだと思います。