土曜日, 2月 07, 2015

伊豆大島に行ってきた件 3/5 主に波浮、少しその他

                  ↑  1/4、2/4ときて、すっとぼけて3/5

波浮見晴台から見下ろす波浮港
二日目は日曜日。
朝食を済ませて外に出たのが08:15くらいだったようです。早起き。
この日は大島最北端の岡田から最南端の波浮まで行きます。
バス代片道1,000円くらいかかるらしいんですけどそんなもん知りません。
2日用フリーパス持ってますから。

カメラのタイムスタンプ見ると08:23岡田発―08:40元町着のバスに乗ったようです。
波浮に行く次のバスは10:00だそうなんで、
それまでぶらぶら散歩しながら火山博物館でも覗こうかと。
伊豆大島火山博物館
なんかすごいの聳え立ってます。
測ったら幅60mあるみたいです。三十三間堂ですね。
高さも20m近くありそうです。
どこの持ち物なんでしょう? 町立ではないようです。
東大地震研も一丁噛みしてるって聞きましたから科博みたいな国立系独法かなんかでしょうか。
国際会議も開けるようにとのことですが、何回使ったんでしょうね。
国交省所轄の防災関連予算なんでしょうが。
あーそういえば、この博物館のすぐ上のあたりが2013年土砂災害の激甚被災地です。
とにかく立派です。
入れ物だけの虚仮おどしかと思えばさにあらず、結構充実した展示です。
伊豆大島三原山だけに留まらず、全国の、世界中の火山についてきめ細かい展示がありました。
例によって来館者はほとんど無く、学芸員の先生に当初サシで案内して頂きました。
10分くらいかけて一階の最初の部屋の半分くらい説明してもらったところで、
5~6人の中高年男性グループ客が合流。
なんだか眠いこと聞き出したので離脱。
あと適当に自分で見て回りました。
が、バスの時間が迫ってたので半分も見られないうちに退館。
ちょっと勿体なかったです。

博物館前から10時過ぎのバスに乗車、波浮まで30分ほどかかります。
他に客もいないし、どこにも停まる気無いようにクネクネ道をガンガン飛ばします。

道中、千波崎を過ぎた切り通しに「地層切断面」が見えてきました。
案外壮大。
窓越しに写真を撮ってると、運転手さんが
「あ、写真撮りますかー?」
って言ってバス止めてくれました。一人で貸切バス。

「地層切断面」
こんなのが500mくらい続きます。
「バームクーヘン」という通称もあるようですけど、ずいぶん昔についた渾名なんでしょね。
今ならミルフィーユとか言うんじゃないでしょうか。
ほか、「地層切断面」 でググると死ぬほど写真出てくるはずなので以下略。

バスはいったん「波浮港」に着き、
そこから引き続きスイッチバックするように終点「陸上競技場前」に向かいます。
その手前の「波浮見晴台」で下車。
さっそく目の前に廃墟風建物。
なんか元水族館だったみたい
「見晴台」には皇族行啓幸記念碑みたいのが建ってたんですけど、
写真逆光で全く読み取れない。
たしか昭和30年代に(昭和)天皇皇后両陛下が御来島、
それを機にその後の数年間に皇太子殿下(今上陛下)は来るわ、
秩父宮の勢津子さまと三笠宮の百合子さま連れ立って来るわ、
皇室内でちょっとした大島ブームがあったようで、その記念碑。

「殿下、伊豆大島は如何で御座いました?」
「うん海も綺麗で山も登ったし楽しかったよ」
「いいですわね、アタシも行ってみようかしら」
「アラおひいさま、アタシもご一緒したいわ」
とかなんとか、のどかな時代。
今時雅子さま紀子さまが連れ立って旅行なんか…
いや、したきゃしたって結構なんです、が。

さて、まずはこの「見晴台」からとりあえず「龍王崎灯台」まで歩いたんですが、
当然素直に最短距離とか歩かない。


大きな地図で見る

わざわざこういう遠回りする。
後で見たらだいたい「文学の散歩道」とかいう名前がついたおすすめルートだったらしい。
たしかに50mおきくらいに文学碑が立ち並んでた。

保育園の裏を過ぎると細く静かな道。
島内十ヶ所くらいはある「椿トンネル」の中でも特に静かで遠く潮騒なんかも聞こえたり。
クルマさえ通らなければ。
たぶん「沖の根椿トンネル」

ほんとはもう少し先、筆島が見えるあたりまで行くつもりでしたが、
今どのくらいまで来てるか見当つかず、南方向へ戻ります。
一周道路に出たら向かいがお寺。
よくわからないまま海がありそうな方角へ南下してったら「史跡名勝 鉄砲場」ってのがあるらしい。
ので行ってみました。

「この鉄砲場には港口の左右に大砲が二基、鉄砲が五挺、槍が十筋、投石用の小石・直径三寸と転げ落とす為の大石・十貫目を大量に配置した。」

こりゃ蒸気船には敵わんわ。

防空壕
「鉄砲場」からの波浮港
もうこの頃にはカメラの電池が切れ切れで、だんだん写真も減ってまいります。
この「鉄砲場」が小さな公園風になっていて、「龍王崎灯台」も同じ敷地に建ってましたが、
写真なんか無い。
で、その灯台の脇の茂みが、なんか入れそうな気配。
もうね、前日の「海岸遊歩道」でエライ目あってますからね、楽勝気分で侵入しました。
けもの道みたいのを降りた先に唐突に鳥居が。

龍音様
こりゃ大島島民でも波浮の人しか知らないんじゃないの、ってなとんでもないとこに立派な祠。
とりあえずお参り。

この後、どこをどう歩いたんだか判らないです、道だと思って人様の敷地入り込んでみたり。
波浮七福神?
七福まとまっててたいへん便利

で、しおらしく反省してその辺にいた爺様に港の方に降りる道を訊ねたら、
「そこの大きな門入ってくと裏に抜けられるからよっ」
ってあらためて人様のとこ入ってけて言われたもんで恐る恐る入ると、
なんか施設公開してるみたいです。

旧甚の丸邸だそうです
今でこそ東海汽船が入る元町や岡田がでかい顔してますが、
元々大島で先に栄えていたのは波浮なわけで、
このあたりには古い網元の立派な屋敷や
遠洋漁業基地として栄華を誇った時代の旅館なんかもあり、
たぶん波浮の人の意地なんでしょう、大島町とは別に独自の町おこしをしてるようです。
そのせいか、波浮にはそこいらじゅうに文学碑やらなんやらが氾濫してます。

この旧甚の丸邸 無料なんでしょうかね?
誰もいない。
近所のコドモかなんかがかくれんぼしてるだけ。
覗いてひとしきり眺めて反対側に抜けて出たら立派な門がありました。
どうやらぼくは裏門から入ってたみたいです。

出るとすぐに港に下りる石段が見えましたが、反対側からなんか美味しそうな匂いがします。

鯛焼き、たこ焼きカフェでした
島京梵天というそうです。
ちょうど良かった。12時頃、そろそろなんか食べたかったとこです。
「島海苔たこ焼き」とビール頼みました。
いやタコヤキ焼けないうちに持ち帰り用の「ハムチーズマヨ鯛焼き」も追加しました。
だってそばで食べてる人の美味しそうだったんだもん。

たこ焼き来た。
ご近所マップもあって助かった
この地図ネットに上げといてくれたらいいのになぁ。
ってか元町とか岡田の船着場に置いといてくれれば波浮まっしぐらで来たのに。

古民家リノベった小洒落た店内にGetz/Gilberto/Jobimやなんかが掛かってて。
駄菓子や民芸品なんかも売ってたり。
んな中、近所の中高生が溜まってる、そんな店。

この「島京梵天」、ゲストハウスもやってんだな。ふむ、覚えとこう。


店を出て港への石段降りる途中、
古めかしい家の玄関先に脚立立てて大工さんがなんか登ろうとしてるんで、
何が始まるのかぼんやり眺めてたら
「あーごめんねぇ、今どかすから。はいどーぞどーぞー」
ってなんだか無理やり招き入れられました。
なんですか、ここは。
あら電話室があるよ、こりゃただの家じゃあるまい
電話室の向うに、なにやらオバサンが机向かって仕事してるようなので声かけました。
返事が無いんでもう一度。
ガン無視。
身動きすらしない。
人形でした。

どうやらここが「旧港屋旅館」、「現・踊り子の里」だったらしいです。
二階の一室には「伊豆の踊り子展示室」みたいのありました。
川端康成の「伊豆の踊り子」です。
絹代、ひばり、小百合、百恵…の「伊豆の踊り子」です。
スチル写真や年表、ビデオの映写もしてます。

ん?
あれって湯河原とか下田とか伊豆半島の話だったよなー。
伊豆大島出てきたっけ?

踊り子のいた旅芸人一座が大島の出身って設定だったようです。
んなもん覚えてねーよ。

宴会してるのも人形
このボタン押すとすごいぞー
驚くぞー 腹抱えるぞー
木造三階建てなんですけど、三階は立ち入りできませんでした。
林芙美子が大の字になって昼寝して、目覚めたら歌一首できたって謂れの三階の部屋、
見たかったなー。
大の字なってみたかったなー。
大の字からの頭もたげの港見下ろしの、なんか一首できたかも。
そういや去年平塚らいてうや林芙美子憑かれたように読み漁ってたっけね、
いま他人事のように思い出した。

ここも入場無料なんでしょうかね。
大工さんに聞いても「さあねぇ」なんて言うんで、適当においとましました。
なんなんでしょうね、波浮は。
ただでさえ大島全体のほほーんとしてますが、ここらはなんかさらに違った時間流れてます。


今度こそ港に降りました。
「波浮の港」の歌碑ありました。
順々に叩くとメロディ奏でるチャイムチューブ付きです。

さっきの店で買った 「超羽根つきハムチーズマヨ鯛焼き」齧りながら歩いてたら
「鵜飼商店」という店に幾人かのお客がたかってます。
大島でこんなに人が集まってるとこ初めて見ました。うそですけど。
コロッケがずいぶん評判だったそうです。
知らなかったから鯛焼きくわえた口が開きませんでした。

バスの時間までまだあるようなので、「ぱれ・らめーる」とやらまでブラブラ歩いて、
そこの前から元町行きのバス乗ろう、
そーだそーだ、そうすりゃスタンプラリーもひとつ集められるし、って歩いてたら、
「ぱれ・らめーる」見えてきたあたりで向うから元町行きのバスが来てるじゃないですか。
慌てて走ってって乗せてもらいました。
なんか逆方向な気もしたんですが、元町行きって書いてあるし。
やっぱ逆方向でした。
来た道戻るように波浮港へ。折り返して元町に向かいます。
さっきんとこで待ってりゃよかった。

びゅーん
帰りは右手に断層切断面
元町戻ってこの日も御神火温泉へ。
大島バスのフリーきっぷのオマケで割引券ついてるからえっへんもので入ります。
800円だったかな、タオルとかも買ったんでよく覚えてない。
定価大人1,000円ですよ、高いよね。
早朝船が着く時は06:30~09:00まで600円ですけど。
でもって3日間券なら1,200円。朝夕何回入っても。
もー値建ての思想がわかんない。
島内居住者用の月間パスはもっと安い。
温水プールなんかもあるし、フル活用すれば決して高くないんですけど。

入ったらサウナが「調整中」とか札下がってて使えないの。
シオシオお風呂だけ入って出ようと思ったら、
みんな「調整中」無視して出入りしてやんの。
悔しいからちょっとだけ入った。ちゃんと使えた。

休憩所とか食堂とか併設してるんで、
湯上りなんか食べようかと思って覗いてみたら美味そうでもなく高いんで断念。
元町行きゃなんかあるさそーだそーだ、って行ってみたら
日曜だからか16時ちょい前って半端な時間だからかほとんどなんにもやってない。

船着場から都道の方にまっすぐ登る道沿いにようやく蕎麦やら定食やらの店あったから、
入って味噌ラーメン頼んだら、驚くほど不味かったし。
ド素人じゃんよ。
ほらね、不味そうなのは見かけ倒しじゃないんだから
これ食べて16時過ぎ。
18時から強制的に夕食なんだけどなー。
なんで食べちゃったんだろなー。
いい日だったんだけど最後のほうグダグダ。

http://www.yamayo.biz/bungaku/inoue.html
大島に蚊と牛糞なかりせば不寒不熱の極楽の里
「波浮の港を愛する会」より
井上圓了先生、大島にまで妖気垂れ流してるし。



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