金曜日, 6月 22, 2012

WSOP (の1イベント) で日本人優勝

すっかり冷めてた我が家のポーカーブームに熱い燃料が注がれました。

ポーカーで日本人初の世界王者誕生 産経2012年6月22日
東大卒ポーカー世界一 賞金4000万円 日刊スポーツ2012年6月22日

記事が若干説明不足な気もするんで補足。

おめでたがるのは結構だけど「世界王者」というのはあまりにも言い過ぎ。本人にも気の毒。
約2ヶ月に渡って開催されてるWSOP(World Series of Poker)の61(+番外若干)あるイベントのうちの34番目、参加料$5,000で419人が参加した:Pot-Limit Omaha / Six Handedで勝者になった、ということ。サイドイベントの一つです。
日刊スポーツの記事では「昨年7月にポーカー世界選手権に初参加し、「ノー・リミット・ホールデム」という種目で653位。」なんて書いてありますが、おいおい種目って何だよ、それこそがみんなの目指すメインイベント、大会そのものだぞ。
ポーカーと言っても日本の一般のご家庭とかで行われてるのとは違う、いわゆるテキサス・ホールデム、のさらにまた亜種のOmaha、の6人制ポットリミットという種目で優勝しました、と。
まだメインイベント (エントリーするでしょうけど) で優勝したってわけじゃない。去年のメインイベントの優勝賞金が$8,715,638だから17分の1くらいの規模のゲームですね。
それでも日本人で初めてのブレスレット獲得、これは大変なことなんです。


当該ゲームの公式結果

WSOPの公式記事。
NAOYA KIHARA BECOMES FIRST JAPANESE WSOP GOLD BRACELET WINNER IN HISTORY

本人降臨の実況スレもありました。
key@LVというのが木原直哉氏のハンドル、感想戦語ってます。
>>269-274あたりに上記WSOP公式記事の勝利者インタビューとかの翻訳もあります。


で、これ優勝するとWSOPからブレスレットもらえる。
これもらえるとすごい。
下手すると賞金額以上のスポンサーがついたりする、オンラインカシノの。
そりゃそうだ、ポーカー不毛地帯の日本から、突然チャンピオンが出たんだもん。
英語圏のプレーヤー数十人分の値打ちがある。

さぁみんなもぼくと一緒にオンラインポーカーで腕を磨こう
フリーロール(無料でエントリーできるゲーム)もあるよ
キミもポーカーで一攫千金だぁっ

このNaoya Kiharaさんという人は昨年のWSOPのメインイベントでは6,865人中653位、賞金を得られた人たちの中でも最低位とはいえ$19,359獲得してます。ちなみにこの時の日本人最高位は256位で$40,654獲得のSatoshi Isomaeさん、他2名が入賞して賞金獲得してます。優勝賞金8,715,638ドルを獲得したのはドイツのPius Heinzさん、今日のレートで7億円です。

他に日本人では去年のWSOP Europa、No Limit Hold'em Six Handedで惜しくも2位になったAzusa Maedaという人がいて密やかにごく一部で話題になっていましたが、今回は「優勝」ですからグッと違う。「WSOPブレスレット」ですからググッと違う。


Annette Obrestadという女性がいるんです、ノルウェー人で今25歳くらい。
この人は「Annette_15」というハンドルで15歳からオンラインポーカーを始めました。最初からフリーロール専門です。新規顧客開拓のために時々開かれる参加費は無料ですがトーナメント優勝するとちゃんとクレジットに入金される、ってやつです。以来1ドルも課金入れず稼ぎ続け、それを元手に参加費4~5桁ドルのゲームにも参入、ゲームで勝ったクレジットだけで既に数百万ドルあると言われてます。もちろんこのお金は普通に下ろして使えます。
こういう人は客寄せに打ってつけなんですよね、
有名になるにつれてスポンサーも付き、オンラインだけでなくライブポーカーにも担ぎ出されます。2007年WSOP Europaのメインイベントで優勝した時、彼女は18歳と364日でした。
あんな北欧訛りのトムキャットのボーカルみたいなお姉ちゃんでも362人から勝ち上がりゃ1,000,000ポンド貰えるんだ、って一躍ヒロイン。
オンラインポーカーで練習したって言ってたぞ、おカネ使わなかって言ってたぞ、いっちょオラもやってみるべぇ、ってのがごっそり釣れる。
だからそのWSOP E 2007の優勝も、オンラインカシノが押し込んだヤラセなんじゃねーのなんて思ったりもしました。


今回の木原直哉さんってのが東大卒ってことで若干ハードル高めになってはおりますが、オンラインポーカーのサイト行きますと、「ポーランドの機械工」とか「ナイジェリアの極貧大家族17人兄弟の末っ子」なんてプロフィールのがガバガバ稼いでるかのようにいっぱい紹介されてますよ。近頃は日本語サイトにも力を入れてるとこですよ。
そこへ来ての日本人優勝なんだから値打ちありますねぇ。コンプガチャ規制で行き場を失った浮き銭、ごっそり掻き集めるチャンスですもんね。


さて、このWSOP、ライブストリーミングもあるんですね、おそろしや。
WSOP Live Streaming
ハンドが見えなかったりチップの量が判らないのが残念ですが、それでも実況聞いてるとだいたい流れはわかる。


ヨーロッパ行ってテレビつけてると毎晩のようにポーカーやってますね。BBC SportsとかESPNとかで。シックなセットでショーアップされてて、アレ面白くってつい見ちゃう。ディーラーも個性的で図書館の司書みたいな無愛想なおばちゃんとか藤村俊二みたいな爺さんとか。他人の打ってる博打見て何が楽しい、とも思いますが、ぼくにとっちゃ他人のやってるゴルフ見てるよりよっぽど楽しい。
あれどうして日本でもやらないのかなーとかずっと思ってたんですけど、マイナーでしたからね、テキサス・ホールデム自体が。でもこうやって海外で活躍してごっそり稼ぐ人が出てくると、状況変わってくんですかね。日本でも番組できますかね。
時々深夜に麻雀番組が現れては消えてきますけど、もう麻雀諦めてポーカーやってみようよ。
ってか地上波でやる必要ないか。
ニコ動とかUストとかでやっちゃえばいいんだもんね。
ひょっとしてもうやってんのかな。


テキサス・ホールデムのルールとか流れ知りたい人はこちらでお試しできます。
ガバーナーオブポーカー ブラウザ版 Yahoo!ゲーム

これでだいたい掴んだら、いよいよあっちやらこっちやらのオンラインカシノでデビュー、木原さんに続くか、身上潰すか…
ってここにアフィ貼ったら小遣い貰えそうだな。


追記:
「PLO(Pot Limit Omaha)はあまり得意でない」と言っていた木原氏ですが、優勝で味をしめたか、早速イベント#39の$10,000 Pot-Limit Omahaにエントリーしてるようです。293人参加30,000点スタートのゲーム、初日を終え140,600点で22位につけ生き残り(88人)。「90人残りでアベレージの1.4倍程度持っているので、十分に優勝を狙える位置にいると思ってます。二匹目のどじょうを狙いに行きます!」だそうです。

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