火曜日, 9月 16, 2014

あるお好み焼き屋さんの最期

によって取り留めない個人的覚え書きですので、なんか検索して飛び込んでらっしゃった方は Ctrl + f かなんかで手っ取り早くページ検索して用の有無を確かめてさっさと立ち去ると何かと捗りますよ。無駄に冗長な描写や言いがかり、心象の駄々漏らしが延々続くだけです。大半は表題の「あるお好み焼き屋さん」すら関係無い話になる気もします。

う無くなっちゃったから出します、その店の名は「琴ぎく」。食べロググルナビにも運営が電話帳から拾ってきたような空のエントリーだけはありますね、誰もレビューとか書きませんでした。blogで言及した人もいないんじゃないですか。みんなで秘密を共有してました。でもちゃんと実在してました。今日はそんな店の話とかです。ちなみに店名は「斧琴菊」とは関係ありませんが「よく言われるけどアタシ五代目に御縁あるほどお婆ちゃんじゃないわよー」だそうです。実際店内に「斧琴菊」の判じ文様は見当たりません。座布団や厨房と仕切る暖簾の柄は「束ね熨斗」で統一されていました。「琴奨菊」とも関係ありませんが「アタシ名前が似てるからついつい気になって見ちゃうのよー」だそうです。店名は女将さんの日舞の師範名「琴菊」から来ています。流派も聞いてるはずですが5秒以内に失念しました。

は鳥越おかず横丁の一筋北の通りに面してます。この道、一方通行にしてはやや広いです。この辺そういう道多いですね、狭いと千貫神輿が通れませんから。なんてことない一方通行の道でありながら竹町抜けて西へ進めばJRの線路はおろか更に数少ない昭和通りの交差点も貫通し仲御徒町を抜け明神下通りから一方通行は拝み合って向きを反転、湯島を登り本郷通りを越えると下り道、終点壱坂の中程に出て開けたところで眼前には観覧車を透かして東京ドームが聳えてた、っと手短かに道中付け。間口は二間ほど、硝子格子の引き戸をカラリと開ければ左に鉄板入ったテーブル席が3つ、右の小上りに2つ。ご夫婦二人きりで切り盛りしてますが店内は女将さんだけ、ついぞ最後までご主人の姿を見ることはありませんでした、声しか聞いたことない、厨房専任。営業時間は平日の17:30~20:30くらい、たぶん。ぼくの行く時間がアレなのかもしれませんが10回に7回くらいは客だれもいない。その7回のうち6回くらいは後からも客入ってこない。そんな店。でも客は来てるんです、稀に出くわすし材料はいつだって新しいし。

ニューです。「豚玉」「イカ玉」「切りイカ玉」…といった定番のお好み焼きがあります。他に「スタミナ焼き」「琴ぎく焼き」なんてスペシャルなお好み焼きもありました。550~800円くらいだったかと。そういや以前ご婦人客の二人連れ、「アタシ次スタミナ焼き頂こうかしら」、「あら姉さんそれってどんなの?」、「ネギとかニラとかお肉とか入ってすっごいのよ」、「まぁ、じゃアタシも同じの頂くわ」、なんて言ってお代わりでスタミナ焼き各1枚ペロっとやってましたよ、七十八十の婆さんが。お達者な紳士淑女の社交場「琴ぎく」。それから鉄板焼きですね、「帆立バター」とか「イカバター」とか「野菜焼き」とか「ソーセージ」とか、これまた定番、突飛なものはありません。でそれと焼きソバが3種類くらいあったかな、プレーンと「五目焼きそば」と「鳥焼きそば」。「あんこ巻き」とかあったかなぁ、興味ないから記憶に無い。あとは飲み物、以上。こっからがたぶん今日の本題。
 ここに もんじゃ は ありません。



京の、下町の、老舗のお好み焼き屋なのに、もんじゃ焼きが無いですってー?!
それって2ヶ所に大まちがいがあります。
まず「もんじゃ」は本来子供のおやつです。価格帯で言ったら100円~250円、営業時間で言ったら5時6時に終わるような駄菓子屋とかで繰り広げられるフード系遊戯です。もちろん現在のように二千円もするオリジナルなんとかだったり三千円もする海鮮スペシャルだったりを大人がワイワイ突っつきまわすのを否定するつもりはありません。ぼくはお邪魔しませんから勝手にやっててください。
一方東京の昔からのお好み焼き屋ってのは大人の行くとこでした。それもお天道様の下を憚る、秘められた逢引とかの場でした。いやそうじゃなくても出入りしていいんですが。だから基本全席小上り。卓と卓の間は高めの衝立で仕切られてました。子供たちだけでは入れないようなちょっと怪しいとこでした。今見なくなりました、そんな店。どっか残ってるかなー。東京じゃないけど横浜若葉町の「浜銀」、遅くまでってか早朝までやってるから深夜2時3時とかに行くと大変ですね。ジジジーって鉄板の上でなんか焼ける音が響く中、衝立の向うでは何語だか判らない囁き合いとか聞かなかったことにしたい物騒な話とか飛び交ってて。いや飛び交わない。じとーっと垂れこぼれて床に沈殿して淀んでた。秘め事感とか怪しさ満開でした、って今見たら改装したんだ、ずいぶん明るく小奇麗になっちゃって小上り衝立ないじゃん、営業時間以外健全じゃん。ってかついでに見たら「コトブキ」24:00閉店ってなに?ずいぶん行ってないから浦島太郎。
またそれらとは別に学校帰りの女学生が道草食う甘味屋兼業みたいのもありました。三田の地下鉄出て三田図書館の方行く道、今エクセルシオールかなんかになってるとこ、昔は甘味喫茶でお好み焼きもやってたはず。慶応女子、普連土、戸板、東京女子… 女学校過剰にあるんだ、石川町ほどじゃないけど。茗荷谷かなんかでやっぱそんな店に入り込んちゃって落ち着き払って焦ってた覚えがあるけど、どの辺だったかも思い出せない。

は子供相手にもんじゃや駄菓子、夏はかき氷冬はおでん出す店だけど折角鉄板と小麦粉あるんだから夜は大人や家族連れ相手にお好み焼きも出しましょう、と。そりゃ当然の経営努力の成り行きです。文京区台東区墨田区もろもろが好もん習合に向かう中、荒川区は今でもお子様専科が結構残ってます。あらかわ遊園前の「きくや」とか尾久小前の「としちゃん」とか。混んでる時間大人は入るの遠慮しなくちゃならない店。一方中央区は昼も夜も中心はもんじゃ、お好み焼きは添え物って店が月島方面に大発生しました。銀座や明石町一帯からはいずれのスタイルも姿を消し、人形町にファミリー客や会社帰りで賑わう「松浪」「さのや」「初音」、ガチ大人向けってかもはや外人向けに特化した「どれ味」なんかが住み分けてます。足立区も独特の進化・分化を遂げてるようです。千住のルミネだマルイだにデートに使えそうな(前述の通りデートに使う店と逢引きに使う店は別概念)小洒落た店がある一方、ふもとの路地には昔ながらの店がひしめいてます。千住に昔からある店は「もんじゃ」って言いいません、「ぼった」って言う。でもって地元民はあっちこっち浮気しないのね、縄張りが決まってて呼び出されてとか余程の理由が無いとよそのぼったには行かない。臨時休業してたら諦める。って言ってましたよ地元の人が。blogとかで「千住ぼった食べ比べ」みたいのしてる人、たぶん多少離れたとこの人です。一歩離れた視点から対照比較してるんだと思います。地元の人は一軒ずっぷりで周り見えない、存在すらしないかのように。そんなだからぼくもその地元の案内する「今井」しか行きませんが、こないだ行ったら店開けてなくて外に親爺いて「体調崩しちゃってねぇ、まだしばらくは…」てなこと言ってたけど頼みますよ再開してください、他に行き場が無いんですから。「今井」は人気あって夜結構混みます。だからごく近所の人は「持ち帰り」したりします、ナマのを。電話や直接来店で頼んどくと拵えといてくれる。乳白色の半固半液体が一杯分ずつ エチケットポリ袋に入ってて口縛ってある。それをバケツとか大き目のタッパとかに収めて持ち帰る人いますね。注文の電話受けてる時「ナマの? 焼いたの?」なんて聞いてますが、どっちもやだなぁ、どうしてもどっちか選べって言われたらぼくは断然ナマ派。

岸の小田原町で生れたんだけど月島のもんじゃってほとんど行きませんでした。行ってせいぜい上州屋、他は知らない。あれほとんどインチキだと思ってます。ぼくだけじゃないですよ、東京の人、みんなあれインチキだって思ってます。いつ頃からどのくらいインチキって思ってるかってと90年代前半に西仲商店街に如雨後筍ともんじゃ屋が沸いて出てきた頃には思ってました。決定的だったのが「ムーの子孫」って系列が乗り込んできた時。あれ北海道出身の人が、どっかで初めてもんじゃ一回食べて、「あーこったらもんならオラにもできるべや」ってたった一度の見よう見まねで開業しちゃった天才社長の店です。揺れる屋形船の船内で鉄板にもんじゃ流し込もうって新機軸のドキドキゲーム考案した天才の店です。ひと頃は月島エリア地上にも数軒出してました。で、おっとりした地元のお人よしの店抱き込んで「月島もんじゃ協会」なるものをぶち上げて騒ぎます。気付いた地元の他の店は本来町内会・商店会で間に合ってたものをもんじゃ業界だけの問題に町会巻き込むわけにもいかず対抗上仕方なく「月島もんじゃ振興会協同組合」を立ち上げ団結します。古参ご新規折り合いをつけてそれなり共存共栄してた西仲に、唐突によそから参入してきた業者のお陰で図らずも月島もんじゃ界は一時期分断されました。「ウチらは自然派だ、ヤツらはソース業者とつるんで…」等々の言い草、まだ残骸がここらに残ってますね。左のサイドバーのリンク先、ほとんど削除して工事中だったりリンク切れだったりですが、どうしてもって向きはWayback Machineでも使って2005年あたりにタイムトリップしたら当時の勇ましい言質の数々が見られますよ、文字化けもきついですが。「新規参入を怖れる地元の既得権益者が月島警察署と癒着して…」とか「ブーケットには日本人として認められるちゃんとした板前のいる寿司屋が一軒も無いので私が行って現地人を指導して開業」とか抱腹絶倒禁じえない苦労話の数々が掘り出せるかもです。現在は「月島もんじゃ協会」に騙された善良なるおっちょこちょいも目が覚めて、件の協会は解体、ムー系列のいんちき地上店も順次閉店、最後の「カネハラ海鮮もんじゃ」に至っては「がっかりしました」、「名物に美味いものなし」と散々な絶賛を食べログ上に残しつつ月島もんじゃの評判と信用を地に落として焦土作戦完遂撤退、現在屋形船部門のみ新木場に移って営業を続けている模様です。あれ行って不味かったの高かったの言われたって東京のせいじゃありませんからね、知りませんよ。満足したんなら結構です、あっちでやっててください。

いぶ前に「2ヵ所あります」って書きましたね、2ヵ所目。あるいは「正統っぽい東京もんじゃ」と「新参っぽいなんちゃってもんじゃ」の見分け方。前者は「もんじゃ」って表記してあります。後者は「もんじゃ焼き」って表記です、なことが多いです、絶対じゃありませんが。気持ち悪いもん「もんじゃ焼き」って。「天ぷら揚げ」とか嫌でしょ、インチキっぽいでしょ、それだけのことです。「美味い/不味い」じゃありません、あくまで素性の話です。

れてました話を戻すと、そういう訳で元来東京では「お好み焼き」と「もんじゃ」は別個の店で別個の客層対象にした商売だったんです。ここ2~30年です、せっかく道具あるんだから、と積極的にもんじゃを取り入れたお好み焼き屋もあれば、営業時間を延ばしてお好み焼きも出すもんじゃ・ぼった屋も出てきました。その一方で頑なに子供相手の安くて賑やかなもんじゃ屋を守る店、大人相手の静けさの中しめやかに執り行うお好み焼き屋もありました、という話でした。それが年々と減り続けてると。

なんですよ長年お好み焼きで看板上げてワケあり癖ありの大人の客相手にしてたお店にとって、子供のおもちゃ出すの。それでも客が五月蝿いから嫌々でも出す。
「えーっもんじゃ無いの~? お好み焼き屋なのに~? 東京っていんちき~!」
っての黙って出してやりゃおとなしくなるから。食ってカネ置いて出てくから。ウチ来てもんじゃは無いでしょうに、お好み焼きはお口に合いませんでしたかねぇ、って思いながら出す。出してやんないと食べログとかで物知らず棚に上げてあること無いこと罵倒するやつ出るから。浅草の「染太郎」なんか露骨ですね、「もんじゃ焼は平日12時~16時限定です」ってやってます。賑やかにわいわいカチャカチャやりたい観光客と、静かにやりたい古くからの馴染み客と、時間的に隔離してくれる。人形町の「さのや」も渋々だな。「各品もんじゃ焼は150円増しで承ります」とか、ペナ取ってるもん。いいなあの店は。お好み焼きホーローのマグカップで出す店って今もう絶滅に瀕してるもん。もんじゃやる客さえいなきゃ静かでいい店。いやいたっていいんだけどカチ合いたくないってだけです。

い出した、去年だったか浅草橋駅の高架下の2階にいつの間にか出来てた「もんじゃ・お好み焼き」謳ってる店、この辺に店開くんだから大間違いは無いだろってタカ括って入ったらなんだありゃ。もんじゃが酸っぱいってなに? 柑橘系とかそんなんじゃないんだ、隠し味に流しの下で5年くらい寝かしといたウスターソースの上澄みだけを厳選して柄杓に一杯入れました、みたいな酸っぱさ。どんぶりってか擂り鉢みたいな巨大なのにタプンタプン出してきて馬の栄養食かなんかか? 串揚げ屋の無料サービスみたいに豪快に切ってあるキャベツとかさ。広島弁のおばちゃん二人でやってたけど、知らないならもんじゃやるなよ、広島風でも焼いてりゃいいじゃん。

題の「あるお好み焼き屋さん」の話、ほとんど進んでないし。「琴ぎく」ですが、何年前から行ってたのかな、そんな昔じゃない。子供の頃から通ってたわけじゃない。10年くらいかな、いつの間にか行ってました。なんかの加減で月に3回くらい行っちゃったり、半年くらい行ってなかったり。いつも似たようなのばっかり食べてました、二人で行ったらお好み焼き2枚と焼きそば一つとか。お好み焼きはこうだ、もんじゃがどうだって話の途中で突然ですが、ここで焼きそばの話になります。割とよく注文しててその都度適当に焼いててそれなり美味かったんですが、近年ある時、鳥越神社のお祭りが明けて御仮屋神酒所片付けの日だったかな、珍しく居合わせたよその客。古参の馴染みらしい70絡みの紳士。学校卒業してからミッキー安川の本に騙されて単身アメリカ渡っちゃった人。行った先でロッキー青木なんかとも絡みがあったとか。今は鳥越の実家ギャラリーだけ残して盆栽町に住んで通ってる人。もう知ってる人なら十分特定できるなこりゃ。この殿方が「姐さん、焼きそば食べたいんだけど焼いてちょうだいよ」なんかいって甘えてる。二つ返事で支度ができて鉄板も暖まり女将さんが颯爽と具から麺から焼いていきます。その手際が見事で鮮やかで、鉄板焼ステーキみたいにチャンチキ大げさなやつじゃなくて、なんだろう、裁縫や縫い物の達人の手元見てるような。見惚れてるうちにあっという間に出来上がって火を弱めて「ハイ召し上がれ」ってカッコいい。仕上がりも麗しい。混ざるべきもんは混ざって余り火が通り過ぎない方がいいエビやなんかは上に程よく並んでます。アレいつも出される焼きそばと違うんじゃないのって出来映え。

る程あーやんのか判った覚えた盗んだ。その日だったか次回行った時だったか、覚えてるだけ真似してやってみました。以前より美味しそうに出来たようだけど、まだなんか様子が違うんだよなあ。それで次に行った時、ぼくも甘えて焼いてもらいました。食べたらね、もう見た目以上に違うんだ、ここの焼きそばってこんなに美味しかったの?って。まー商売人が焼くんだから素人より上手いのは当然なんだけど、当然の遥か上行く美味さ。参りました出直して勉強させて頂きます、ってのがそんな昔の話じゃない、今年だったっけ? それから何度行ったかな、暑くてしばらく足が遠のいてて一月以上あいて行った雨上がりの8月25日晩、この貼り紙です。

さすがお師匠さん、達筆だなー。感心してる場合じゃないけど。

十七年か、意外と短いのね、まぁ一代限りだったらそんなもんか、娘はこの店継がずに近所で串焼き屋さんやってるって松屋肉店(これも体調崩して長期休業中)のおばちゃん情報だけど何処だよ教わった場所に店なんか無いぞ。37年前ったら竹下通りのマリオンクレープとっくにあったよな、あれもずいぶん老舗なもんだ。ところで女将さんヘンなこと言ってました。「この店開く時にお好み焼きの勉強に半年くらい大阪に行ってたのよ」って、ここのお好み焼き、関西風の気配微塵も感じなかったですけど。ネギも青いとこなんか使わないし。なんの勉強してきたんだろなー。鉄板の手入れとかかな。いつも綺麗だし油のノリもいいもんな。琴ぎくの店内や料理の写真ってたぶん持ってないんだよなー、あそこでなんか撮った覚えないもん。今7分ほど探しても見つからなかったから絶対無い。かわりに「三岩」のお品書き見つけちゃった。ニンテンドーDSi 買った時の試し撮りだから2009年頃のだ。

 浅草すしや通り「三岩」御料理
ここに書いてないけど時々壁貼りで出てくる
「牛ロールステーキ」みたいの、美味いんだよなー

「ロールステーキ」ある日はワインもいいな
素面じゃ飲めないくらいの安ワインだけど
お代わりするたびにだんだん注いでくれる量が増えてくの





じく7月から8月にかけての別の話。多慶屋の裏手の御徒町公園に面した「キクヤパン店」、一部でちょっと有名な店だからググれば画像いっぱい出てきます。5年くらい前までは街のパン屋さんでした、焼きそばロールとかヤサイサンドとか売ってるような、今減りつつありますが、まぁまだあちこちにあるような店でした。それが面倒になったのかパン類やめてベビーパンダとかき氷の店になりました。正確に言うとパンダ焼きとミニ鯛焼きとベビーパンダとかき氷の店だったんですけど、だんだん絞り込んで最終形態はベビーパンダとかき氷が残った。とは言えベビーパンダには「小倉」と「カスタード」と「ハムチーズ」の三種あります。
「あのね、ハムチーズって書いてあるけどチーズ使うと高くなるからね、今ハムマヨネーズなの」って正直爺さん。食べりゃわかるしそれはそれで美味いから黙ってていいのに。でアイスペールで使うギザギザついた氷用トングね、あれでベビーパンダつまんでパックに並べるの、やや震え気味の手で。時々落としそうになって力入っちゃってトングのギザギザが食い込むの、パンダちゃんの顔に、跡がつくくらい。


の写真のタイムスタンプが7月5日になってますね。で写真の下にあるように「研修の為休み 7月25日金曜日」ってなってます。8月に入ってから何度か前を通ってるんですよ。でも閉まってる。何日間の研修なんだか、って思ってるうちに8月の半ばも過ぎて、どうもおかしい。聞いたら店このまま仕舞うそうで。半世紀以上やってたのに借家だったそうで9月中に荷物まとめて出てくとか。もうこれでじんわり寂しくなってたとこ畳み掛けるように「琴ぎく」の閉店。




陽気もんじゃパーティー否定するわけじゃないんです、ぼくだって今でも北は北千住から西は西日暮里まで、やってますから。人形町の初音とかいいんだよなあ、先にもんじゃやって鉄板散らかしちゃった後からお好み焼きも食べたいねってなった時も鉄板いっぺん洗ってくれるし。〆に下の店からかき氷やトコロテンや豆カン取ったりできるし。でもしっとり密会気分でお好み焼きって、そんな時これからどこ行ったらいいんだろ。「松浪」も平日リーマンで混んでるしなぁ。鉄板にヘラ立ててカンカンやって土木工事して汁流し込んで湯気がボアーっと上がってキャーなんか悲鳴も上がって拍手なんかも沸きあがってオセンベだぁロールだぁって賑やかで結構なんですけど、それじゃないって気分の時もあるんだよなー。じわーっと縁に沸いてくる気泡の数なんかしんみり数えてたい日もあるさ。夜の染太郎でも行くかな。でもそういう時間こそガイドブック片手に迷い込んじゃって「えーっ、なんで夜はもんじゃやらないの~? ぼったくり~?」ってのが現れるんだなあ、困った困った。



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