木曜日, 2月 24, 2011

Openbare Bibliotheek Amsterdam

その図書館に初めて足を踏み入れた時、
エントランスホールで黒人のお姉さんがピアノを弾いていました。
壁際に置かれたアップライトピアノを中心にして囲むように立ったままの聴衆が7,8人いました。
ぼくもとりあえずその半円形に並んだ聴衆の端に立ち、聴いてみました。
1分するかしないかで演奏は終わってしまい、演奏者はすっと立つや鍵盤のフタをパタンと閉じ、
上に置いてあったハンドバッグをサッと掴み、すったすったと図書館を出て行きました。
聴衆も散っていました。
最初っから何がなんだかわかりません。

これは別の日に撮ったそこの写真。譜面も運指も覗かれてます。
     ※写真はクリックすると大きくなることもあれば小さくなることもあるかもしれません。


最初のフロアは雑誌です。
とかなんとか館内の紹介とか外観の写真はあっちやらこっちやら詳しいところ、公式なところいくらでもあるし。
そもそもオープンしてから3年半も経つ今頃になって、なんでこんな話持ち出してんだか自分でもよく判ってません。
たぶん写真の整理をしていて思い出しただけですが、
それにしても何で写真の整理をしだしたかが思い出せません。
整理と書くとカッコいいと思ったんですが写真を探してただけです。
なんの写真を探していたのか忘れました。
ダヴィンチからプレイボーイまで
この図書館のモットーです。

ウソです。
改築工事中で展示スペースの無いRijksmuseum図書館が間借りして出張展示してる部屋です。

たぶん地下はロッカーとトイレとメンバーズルームだけだし、
最上階はカフェテリア(って呼べるのかなアレ)だし、
外から見ても中から見ても書庫らしきスペースはほとんど無いですね。
ごく一部の特別コレクションを除き、全開架式。出しっぱ。
好きな本を勝手に取って読む、眺める、聴く、観る。
読み終わったら自分で戻してもいいけど、戻すとこ間違えちゃうと余計プレイだから、返却用のワゴンにドサっと積んどく。
と、適当に職員の人が来て、ラベルを見ながら適切な位置に戻しといてくれる。
どーです、こんなとこで寝そべってMANGAとか読んでていいんですよ。
あんなとこでふんぞり返ってひなたぼっこしててもいいんですよ。
上の方の階には歴史ある大学の研究室のようなしつらえのスペースもありますよ。
薄暗い部屋に書見台のように傾きをつけた年輪を刻んだ(ような)古めかしい幅広の読書机。
ホグワーツの教官室みたいな。
そこで中世の海図や植物図鑑を紐解いてフムフムなんてことしてていいんですよ。
そこではぼくもっぱらアムスの古い航空写真集眺めてました。

5階だったかな、結構気に入った場所があって。
ゆったりした間隔でカウチが並んでる。
いや並んでない、散らばってる。
窓辺で景色がいい。
半円形に広がるアムスの旧市街の北端にそびえ立ってる訳ですから、市街見下ろす眺めのいい側は日当たりもいい。
近くには写真集とかオランダ語読めなくてもなんとかなる本があって。
目が疲れたら遠くを見やったりして。

ところがですね、パーティション一枚向うがFMのスタジオなんですよ。
夕方になるとそこから生放送。
だもんで3時頃になると出演ゲストのミュージシャンが来て、
チューニングやらマイクチェックやらおっ始める。
時間が経つにつれ増長し、事態はリハーサルセッションとかに進展する。
アコースティックとかアンプラグドとか、そんな生っちょろいもんじゃないです。
フルートもベースもドラムも、もちろんボーカルも、マイク→アンプ→スピーカー通しです。
時間になったらミキサーやイコライザーを経て送信機にも繋がるってだけです。
閲覧スペースと隔てるパーティションだって、防音とかついたてとか目隠しとかじゃありませんよ。
スタジオとしての反響板もしくは吸音板、音響効果上やむを得ず置いてる壁で、ホントだったら丸見せでやりたいんですよ。
なんたって丸聞かせですから。
リハまではフロアの周辺で聞こえるだけですけどね。
本番になったら聞こえにくいとこが気の毒だって館内全体にスピーカーで流しますよ。
トイレ逃げ込んだってスピーカーで流し込んでくると思いますよ。
もしかしたら最上階や1階エントランス横のカフェなら別の音楽流してるかもしれないかな、ってくらい。

その日のゲストはモダンブルース系の女性歌手、
伴奏はピアノ、バイオリン、ベース、トランペット、フルート、コンガ、ボンゴ、その他、
7人の楽団が曲によって楽器を持ち替えての演奏。
今朝起きた時間も覚えてないぼくがなんでこんなハッキリ書き出せるかっていうと、
その時あきれてメモった手帳が手近なとこから発掘されたから。
司会の紹介があって2、3曲歌って対談を挟んでまた数曲、そしてトーク、また曲。
番組は後半に入り、宴もたけなわ、曲調がどんどん賑やかになってきた。
ピアノとトランペットの掛け合い、
むせび泣くテナーサックス、
ここでドラムソロ!
ちょっと待て、ここは図書館。

そういえば隣にも同じくらいの、いやもちょっと大きな建物があって、
Conservatorium van Amsterdamってまあフランス語風に言うとコンセルヴァトワール、
音楽とか舞踊とか、もしかしたら演劇なんかもやる学校です。
外から見た感じ各階ともガラス張りの壁面の向うが廊下になってて器楽練習室のようなドアが並んでる。
でもってその建物に楽器持った人達がいっぱい出入りしてる。
Stop Goっていうミニバスにチューバ突っ込もうとして四苦八苦してる学生やら
コントラバス背負って自転車で乗りつけるお嬢ちゃんやら豪快のなんの。
でもさすがにその辺までですね、持ち込むにも限度ってもんがある。
5階あたりの窓辺にバスドラとかティンパニとかマリンバって大型打楽器が並んでる。
何でもかんでも自前の楽器持って来いったらピアノ課の学生3日で辞めますよ。
あ、最初に見た黒人のお姉ちゃん、きっとここの学生さんですね、ピアノ課かどうかまではわかりませんが。
最上階のカフェテリアの客席部分はこんな感じですね。
よそのblog行ったらもっといろんなエリアのいろんなアングルの写真ありますね、そっち見てください。
で、何故か写真撮らなかったみたいなんですけど、飲食物をサーブするコーナーね、これが圧巻。
学食の窓口みたいのとかその延長線上の何かではないですね。
フードコートをドレスアップしましたみたいな方向性。
ピザなんかも注文受けてから生地を伸ばして具材乗っけて焼く本格派、電気釜とはいえナポリ風の相当なもんです。
その隣のブースがwok。
wokってのは中華鍋であれこれ炒めたり焼いたり揚げたりする料理の総称、流行り。
野菜やら肉やら魚介やら食材があけっぴろげに小奇麗に並べてあって、そっからこれとこれとこれって好きなもの選んで炒めてもらって、それを麺にするのか飯にするのか、麺なら汁系か焼き系か太麺か細縮れ麺かチリ系か醤油系か甘辛餡かけか酸辣湯か四川風か広東系かインドネシア流かLAスタイルかとか、もう選びたい放題、つか選択肢多過ぎ。
なんかもう南の島のリゾートホテルのビーチに続くテラスレストランの夕焼け時の椰子の木の下のバーベキューグリルの担当のお兄ちゃんにオーダーして肉の魚のロブスターの焼いて焼いて!なにもかも焼いてーっみたいな騒ぎ。
注文してから具材を切り出して、カッチャカッチャと時々火柱上げたりしながら盛大に炒めて仕上げにジャーっとかやるとモワーっとかなって。
並んでる客も熱くなっちゃって、いよいよ次はアタシの番だわ写メってブログに載せようかしら級のテンション。
書いてる本人も図書館の話をしてたの忘れちゃってましたよ、そいえば突然文章スタイル変っちゃってますよね級のテンション。
でもここは図書館なんです。
このカッチャカッチャジュワーの音とか匂いとか、飲食しながら談笑する客のさんざめきとか、6階の閲覧室まで伝わってくるんですよ、そのまま。
だってその最上階への入り口ってドア一つ無くこんなんですから。
とにかく賑やか。
そんな図書館。

大相撲が死んだ日

忘れていた考え事を思い出したからメモしておく。

いくらなんでも大相撲がそっくり滅びるなんてこと有り得ないよなー
と思いながらもどこか一抹の不安が拭い切れない。
なんか残る。

昨日ぼんやり考え事をしていた時、ふと思い出した。
Wikipediaの自分で編集したとこ
あれほど隆盛を、あるいは別の視点からは猖獗を極めていたものが、
ほんの1,2年の不祥事・不運・不幸の連続で、すっかり絶滅してしまったこと。
後に復帰してきた人たちも産まれ変ったような別人になっていたこと。
今も後継と称する事物があっても、それは往年のものとは全く別物であること。

世間から見放され、白い目で見られ、以下省略
筋違いの事まで持ち出されて非難され、省略
不見識な連中に見当違いのことを
突き落とされ、粉々に解体され、
記憶と記録にだけ残る、過去にあったもの、現在も未来も無いもの。

半世紀前の英語圏で実際にあったんだもんなー、
今の日本でも起こり得ないことでも無いんだなー、っとね。

火曜日, 2月 22, 2011

Parkour

アムステルダム中央駅前トラム溜りの運河側には、何やら売店の類が並んだ長屋状の建物があります。
たぶん市有地、あるいは市交通局の所有地だと思います。
スナックショップ、土産物屋、遊覧船の案内所なんかだったと思いますが、どれもこれも関係無いのでよく覚えてませんが。
その建物の背面は、運河を挟んでバスターミナルから丸見えです。
バスターミナルのすぐ下には遊覧船の乗り場もあって乗り降りする観光客からも丸見えです。
何も無いと殺風景だとでも思ったんでしょうか。
それとも「お、このスペースもったいないじゃん」とでも思ったんでしょうか。
対岸から見えるように大きな写真が貼ってあります。



パルクールとかフリーランニングとか言うエクストリームなアレの写真ですね。
街中の建物や設備に飛び乗ったり駆け上がったり飛び降りたりしながら走り回るアレの写真ですね。
日本だと公共の場でやっちゃうと叱られるアレの写真ですね。
盛大に跳び付いたりよじ登ったりしてますね。
文字も何も無いんですよ。
なんかの広告だったりする訳でも無いみたいです。
正面側の商店群とも関係無いですし。

何なんでしょうね。
ま、考えるだけ無駄なオランダ人のアレなんでしょうけどね。

verloren voorwerpen, gevonden voorwerpen

「落し物と探し物」ってことですね。

広場やバス停、公園の一角とかにあったりします。
「落し物」としては手袋や鍵束、パスケースなんかがぶら下がってます。
「探し物」の方は家出猫の手配写真なんかが雨に濡れても大丈夫なようにビニール袋に入れてぶら下がってます。
まれに「親友の○子ちゃんが彼氏を失って困っています」なんてのもあるみたいです。
これはWesterparkにあったやつですね。

こんな写真も出てきました。
 「Shelleyは16になったのよ!」

子供の頃の写真なんかも使ってるから、家族が作成したんでしょうかね。
同級生らしき年頃の女学生達がキャーキャー言いながら街中に貼り回ってました。

どっちも2010年2月末頃の撮影。